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2012年01月20日

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!

先日買った高演色LED。

平均演色評価数(Ra)90という、色がキレイに見える製品です。
 → 高演色LED OSWR4356D1A レビュー

今回は、そのLEDを使って、自動車用のマップランプを作ってみました。



電球をLEDに置き換えるには‥


自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!僕の車(ホンダS-MX)のマップランプは、12V5W。

この5Wの電球をLEDに置き換えるとしたら、いったい何個のLEDを使えば、同じ明るさになるのでしょう?
LEDで自動車用パーツを作る時、誰もが悩む問題です。

でも‥、最近は「ルーメン(lm)」という明るさの単位で比較できるので、そのへんの推測が簡単になってきました。 (ルーメン:電球の発する光の総量、「全光束」の単位)


例えば、家庭の60Wの電球(白熱灯)の明るさが、約800ルーメン。

同じ比率で計算すると、5Wの電球だったら、約67ルーメンって事になるかな。

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!マップランプは、約1/4の角度でしか光を使っていないようなので、67を4で割ると、16ルーメン。 つまり、16ルーメンのLEDで、置き換え可能な気がします。 (効率等は無視して、ざっくり数値化しています)

実験してみましょう。


LEDマップランプの制作


OSWR4356D1A今回使用したLEDは、OptoSupply Limited社製のOSWR4356D1A。
→ 高演色LED OSWR4356D1A レビュー

明るさは、一個でちょうど、16ルーメンです。


自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!まず、実際のマップランプの端子に、どれくらいの電圧が来ているか、テスターでチェック。

僕の車では、約12.6V。 エンジンをかけると、14.2Vでした。

今回のLEDの順方向電圧(VF)が8.5V(20mA)なので、必要な抵抗値を計算すると‥。

(14.2V - 8.5V) ÷ 0.02A = 285Ω

ただ、前回も書いたように、順方向電圧(VF)の実測値が、約7Vだったので、今回は300Ωの抵抗を使うことにしました。 (引き出しに、たくさんあったから、とも言う 笑)

以下、写真で‥。

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!
▲左:100均の2mm厚のアクリル板を切り出して、ベースを作ります。 / 右:ガラス管の金具は、厚紙で包んで、ペンチで締めると、外せます。

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!
▲左:ベースのアクリル板に、LEDを接着。 / 右:空中配線で抵抗をはんだ付け。

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!完成したLEDマップランプは、ノーマルとほぼ同サイズです。

ちなみに、計算上の総消費電力は0.6W程度(LED2発。 抵抗の損失含む)。

5W が 0.6W って事は、なんと8分の1の省エネ化に成功です!



電球とLED、明るさの比較


自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!明るさの比較には、照度計付きのテスターを使いました。

テスターの底をシートに付け、同じ位置で明るさを計測。

まずはLED一発で、比較してみます。
すると、電球もLEDもまったく同じ、7ルクス。 最初の想定通りです。
(7、時々6くらい‥。その変わる間隔も、ほぼ一緒でした)

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!次に、LED 2発で実験。
今度は、11ルクスと、倍までは行きませんが、かなり明るくなりました。

ここでエンジンを掛け、再び電球と比較。
すると、LED2発は、15ルクスに上がりました。 電球は11ルクスです。


以上の結果から、今回の実験では、5Wのマップランプと置き換えるには、LEDで16ルーメン分の明るさを出せばOK。 ‥と、言えそうです。 (実際には、LEDの白い光は、電球より眩しく感じます)


高演色LEDの見え方


自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!最後に、この高演色LEDでの見え方を写真で紹介します。

まずは、お菓子のパッケージ。
左が高演色LED、右が100均のLEDライトで照らしたものです。

通常LEDだと赤色が黒っぽく沈んで見えるのが、高演色LEDだと鮮やかな赤に見えます。 僕の手の肌色も、全然違いますね。

注:通常の市販LEDは、演色評価数(Ra)70程度。

マップランプの本来の役割の、地図を照らしてみると、通常のLEDと明らかに違います。
黄色や赤がくっきりして、黒以外の色で印刷された文字が見やすいです。

自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!
▲左:今回の高演色LEDのマップランプ。 / 右:100均のLEDランプ



というわけで今回は、お菓子とか、印刷物、‥隣に座っている彼女の人の顔色(笑)等、なんでもキレイにくっきり見えるマップランプ自作のお話でした。

そろそろ自動車用でも、こういう製品が一般化してもいいのにと思う、今日この頃です。


自動車用、高演色LEDマップランプを自作してみた!


PS:後日、助手席側のマップランプも、LED2発で追加制作しておきました。

LEDをたくさん使い、もっともっと明るくする事も簡単ですが、僕は熱帯魚ではないので、水槽のように車内を明るく照らす趣味はありません(笑)。 ノーマルよりちょっと明るいくらいが、いいあんべーかなぁ。

PS2:高演色に興味が有る方は、こんな記事も参考になるかもです。
 → 高演色性の蛍光灯で、見え方はどう違うのか? (色の道Ⅶ)





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この記事へのコメント
LEDマップランプの制作
LEDは大変便利で明るいもので成れれば簡単に作れますね?(抵抗値)さえ間違えなければ?今度は蛍光灯改作るん中 byオレ流で作り公開される事をお願いします。また電球型蛍光灯改はあれはといかったですね。今の時期は3月年度末でお忙しい事と思います。
Posted by 鯛焼き at 2012年03月26日 14:52
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