2010年10月06日
ごく少量の硬化剤の計り方-Ⅱ
以前、「硬化剤、その一滴の重さ」という記事を書いたけど、もっと良い方法があったので、改良版の報告。
※かなりマニアックな記事です。一般の方はスルーする事をお勧めします!
※硬化剤は消防法による危険物(第5類)です。専門知識のある方のみ扱ってください。
FRP等の樹脂を使った工作をする際、硬化剤の量が多すぎると、作品が歪んだり、色が濁ったり、場合によっては硬化中に発火する恐れもあるので、計量は正確を期す必要があります。
趣味の世界では、例えば釣り用のルアー作りや、模型工作等、こういった樹脂をほんの少量扱う機会は(人によっては)かなり多いです。
前回は目薬の容器を使い、先端に注射針(化粧品詰め替え用の針)を取り付ける事で、小さな水滴を作ってみました。
とても簡単なアイデアながら、極めて少量の硬化剤を測れる、精密な方法が見つかったと喜んでいたのですが‥。
意外なことに、身近にもっとベストな容器があったんです。
それはインクジェットプリンター用の、詰め替えインクの容器!
どれがベスト?
材質は前回と同じく、耐薬品性に優れたポリプロピレン製で、ノズル部分のパッキンはシリコン。フタもキッチリ閉まります。
インクが漏れたら被害が大きいためか、中身が漏れにくい構造になっている点も、流用に適している気がします。
さっそく、前回と同様に、先端に注射針(化粧品詰め替え用)を差し込んでテスト。(サイズがピッタリ)
が、しかし‥。ちょっと力加減が難しく、一滴一滴出すのは難しいかな?
(微妙な力で押しても、2~3滴まとめて出てしまいます。)
ふと、ノーマル容器を試してみると、こちらは一滴ずつ出せます。こっちがいいかも!
さっそく、何滴でどのくらいの量なのか測ってみました。
注射器のピストンを外してメスシリンダーの代わりにして、中に液を垂らして行きます。
結果発表!!
ノーマルの詰め替え容器。滴下していくと、約50滴で1cc。
つまり、一滴が0.02cc。
僕はごく少量の樹脂を扱う際は、製氷皿を自分で切り分けた容器を使います。
この容器に、例えば5ccの樹脂を入れたなら、硬化剤は3滴(100:1)~12滴(100:5)程度。
(個体差もあると思うので、各自で事前に計量してみて下さいね)
こんな少量の樹脂に、適正量の硬化剤を混ぜられるワザって、かなり貴重だと思います。
何より、正確な計量は、安全性や高品質な物作りに、直接影響しますからね。
Posted by IGU at 00:21│Comments(0)
│工作、いろいろ
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